40代手前で心筋梗塞になってしまった私の体験記Part3です。Part1から読みたい方は下記のリンクからお願いします。
Part3では、ICUから一般病棟に上がった後の生活の様子を紹介したいと思います。日毎に行動できる範囲も広がっていき、嬉しく思っていたのですが、中々思った通りには進まないもの。検査の結果、追加で処置が必要なところが見つかり、指定難病の可能性も出てきたのです。
病院での日々:回復への道のり(一般病棟編)

一般病棟に上がってからは、自身で行えることが増えていきます。上がった直後は、まだトイレしか行くことができませんでしたが、検査に合格する度に行動できる範囲が広がっていきました。ここでは一般病棟での私の体験談をご紹介します。
日常検査の内容
毎日約3回(6時過ぎ、10時過ぎ、17時過ぎ)、血圧、血中酸素、脈拍、心音確認、手足のむくみ具合の確認、問診、体重測定(朝のみ)を行っていただきました。

世間話も織り交ぜつつ、自然な流れで必要な情報をしっかり聞き取られており、プロの手際だなぁと思いました。
朝の血圧、脈拍、体重測定については、200m歩行検査で合格が出た後は、朝起きた際に自身で測定記録を行うようになりました。
念願のシャワーが解禁
200m歩行検査とトレッドミルを行った後、遂に念願のシャワーが解禁しました。ほぼ一週間タオルで体を拭くことしかできなかったため、すごい嬉しかったですし、とてもさっぱりしました。

看護師さんに割とシャワーのことを聞いていたので、解禁されたときには”やっと入れるねぇ”って言ってもらえました(笑)
本格的なリハビリも開始
200m歩行検査が終わった後は、1日に3回同様の200m歩行を行い、その時の脈拍や自身の状態を記録するように言われました。自分で運動して、自身の記録を行うのは、さながら機械の試験・検査を行って状態を記録する作業のように思えて少しおかしかったです(笑)。
また、心臓リハビリテーションも始まり、1日1回約30分程度、先生やスタッフの方と楽しく会話しながらの運動を行うようになりました。これまで、ほぼベッドで寝たきりだったので、体が鈍りまくっていましたが、とても充実していました。

そこまできつい内容の運動ではありませんでしたが、意外と汗はかくもんだなあって思いました。
自己管理を開始
心不全手帳なるものをいただき、これから毎日記録を付けていってくださいと指導いただきました。記録内容は、朝一の体重、朝と寝る前の血圧・脈拍、自覚症状の有無(息切れ、むくみ、疲れやすさ、食欲低下、不眠)、運動したか、服薬チェック(朝、昼、夕)と色々ありますが、この記録を付けていくことで、体の日々の状態を自身で管理し、異常があればすぐに受診できるようにするためのものということです。
また、処方されている薬についてもICUでは毎朝看護師さんが準備してくださっていましたが、一般病棟に移ってからは自身で管理するように変わりました。その際、病院側での管理方法や飲み忘れた場合のリスクなどについてもご指導いただき、処方通りに薬を飲むことの重要性について改めて認識しました。

今まで、処方された薬を飲んだ日毎にチェックするような管理は行ったことがなく、これまで自分が如何に適当に管理していたのかを知るいい機会となりました。
栄養指導も実施
栄養士の先生に今後の食事についての栄養指導もしていただきました。正直今後自分の食べたいものはほぼ食べれないだろうなぁって覚悟していましたが、続けて食べないのであれば、1週間に1回とかのペースであれば、多少食べたいもの食べても問題ない旨を教えていただき少し安心しました。
1日の塩分量の目標値なども教えていただいたほか、薄味で物足りない場合にパンチの利いた味にするためのコツなども教えていただきました。ちなみに私の1日の塩分量の目標値は6g以内です。栄養指導の内容については別途記事にしたいと思いますが、味噌汁などの汁物が意外と塩分量が多いことを知りました。

入院の1ヶ月前から行っていた食事改善については問題ないと言われ、1ヶ月で5キロも瘦せたんなら頑張っていますよって言っていただけて嬉しかったですね。
追加処置の決定と指定難病の可能性
通常であれば、トレッドミル(運動負荷試験)で問題なければ、心臓リハビリテーションを行い、CPX(心肺運動負荷試験)で今後日常生活の中での安全な運動・動ける範囲を確認した後退院の流れだったのですが、トレッドミルの結果、心電図に異常が見つかったため、先生から改めて今後の治療の方針について説明をいただきました。
心電図の波形を確認するに、脈拍が120を超えたあたりで異常が発生していたらしく、おそらく処置した部分とは別の詰まりかけの場所が原因で狭心症の症状が出ているということでした。現状の状態では、退院した後に再び詰まる可能性もあったため、元々もう少し期間を空けてから処置を行う予定でしたが、入院中に処置を行うこととなりました。

最初の処置で詰まっていた血管から出てきた油の塊の写真を見せてもらったときは、こんなものが詰まっていたのかとゾッとしましたね。
また、1ヶ月前に始めた新しい投薬の結果を見るに、もしかしたら国の指定難病である「シトステロール血症」の可能性があると教えていただきました。現状は確定していませんが、追って遺伝子検査を行うこととなりました。
シトステロール血症とは
国の指定難病に定められている遺伝性の脂質代謝異常症です。通常、食事から摂取した植物ステロール(シトステロール等)は、ほとんどが体外に排出されます。しかし、この病気では遺伝子の異常により、植物ステロールがうまく排出されず、血液中や組織に蓄積してしまいます。
シトステロール血症の根本的な治療法はまだありませんが、食事療法のほか、薬物療法が行われることもあります。
看護学生の方との温かい交流
ほんとにタイミングが良くて、病院の近くの看護学生の子達がたまたま研修で来られていまして、研修先の患者さんと交流するっていう課題があったらしく、色々お話しさせていただきました。学校名聞いてみると私も関わったことのある学校で、少し昔話もしつつ、入院した経緯とか、看護師さんへの感謝とか、今の気持ちとかをお伝えしました。
現場に来たほうが学べることが多いようで、活き活きと積極的に質問とかもされてて、意欲的でいいなあと思いつつ、若い子のエネルギーをいただけて本当に貴重な機会でした。これから大変なことも多いと思いますが、是非頑張ってほしいと心の中で応援しております。

実際に学べたことを自分の言葉で私に教えてくれたりもして、しっかりしてるなぁと感心しました。
一般病棟で行ったリハビリ内容

一般病棟に移ってからもリハビリは継続します。というより本格的なリハビリは一般病棟に移ってからというイメージでした。ここからは元の生活に戻ってからどの程度の負荷の動作を行ってもいいかの確認という感じの検査が増えてきます。
200m歩行検査
一般病棟の廊下をリハビリ専門の先生立会いの下、約200m歩行して、脈拍や心電図の変化、息切れ、ふらつき、胸痛の有無を確認する検査です。この検査に合格すると、シャワー使用と病院内は自由に移動することができる許可をいただけました。但し、心臓への負担をかけないため、階段の使用は禁止でした。

先生からは、回復したと勘違いしがちだけど、今のあなたの心臓は絹ごし豆腐みたいなものなので、そのことを自覚して行動してくださいって言われました。
検査終了後は毎日3回(10時、14時、16時)、運動療法として検査と同様の200m歩行を行い、開始前の脈拍、歩行中の最大脈拍を自身で計測し、主観的運動強度と共に記録を行います。また、歩行中に息切れ、ふらつき、胸痛などの症状がある場合は、看護師の方に報告が必要です。
主観的運動強度とは
運動を行った際の自分の感覚を主観的運動強度といい、その感覚を6~20まで段階分けしたものをボルグスケールと言います。運動強度としてボルグスケールの11(楽である)~13(ややきつい)程度の運動(息切れせず会話をしながらできる運動)が適切とされています。
| 運動の強さ | 自覚症状 |
|---|---|
| 6 | |
| 7 | すごく楽 |
| 8 | |
| 9 | かなり楽 |
| 10 | |
| 11 | 楽 |
| 12 | |
| 13 | ややきつい |
| 14 | |
| 15 | きつい |
| 16 | |
| 17 | かなりきつい |
| 18 | |
| 19 | もうだめ |
| 20 |
トレッドミル(運動負荷試験)
体に心電図の電極を付け、ベルトコンベアの上を走り、心臓に負荷をかけて発作が起きるかどうかを確認する検査です。その時の自覚症状と心電図の変化を見て、狭心症の診断を行います。心筋梗塞発症後の場合は、どの程度運動ができるかを評価します。

私の場合は、自覚症状はなかったものの、心電図に異常があったので、追加で処置をすることになりました。
心臓リハビリテーション
医師の監視の下で心電図をモニターしながら運動し、定期的に運動の途中で血圧、脈拍についても計測を行います。流れとしては、運動前のメディカルチェック(血圧、脈拍測定、心電図モニターの装着)から始まり、準備体操(ストレッチなど)、軽めの筋トレ、有酸素運動(エルゴメータorトレッドミル)、整理体操(ストレッチ)という形で行っていきます。

私の場合は、エルゴメータを使用しました。
体の状態に合わせて負荷調整を行っていただけるので、安心して取り組めましたし、運動中医師やスタッフの方と会話しながら行えるので、とても楽しく過ごすことができました。
心臓リハビリテーションは退院後も可能
病院にもよりますが、心臓リハビリテーションは退院後も通院しながら行うことができます。自宅でも運動を続けることは可能ですが、体の状態を常にモニターしながら行えますし、仮に何かあればすぐに処置を行っていただける環境ですので、安心して取り組むことができます。

私が入院した病院では、平日しかやってなかったので、仕事の関係上断念することとしました。
ここまでのまとめ:入院生活は自己管理の練習

一般病棟に移ってからは、行動できる範囲が広がる分、自身で管理する項目も増えていきました。これまでとは違い、心筋梗塞を再度発症させず、自身の健康を継続して守っていくためには、日々の体の状態の自己管理が重要です。私の場合決められたルールを守ることが苦手だったりしますが、一般病棟での生活は、退院後の自己管理の練習期間ととらえており、今後この病気とうまく付き合って自身が長生きするために、自己管理を習慣化させたいと思います。
病院で頂いた資料に書いていた言葉ですが、「退院後のもう一人の主治医はあなたです!」を心に刻んで今後の生活を送っていこうと思います。このブログを読んでいただいた皆さんも、自身の健康管理について改めて考え直すきっかけになっていただけると幸いです。
次回は、追加で行った手術~退院までのお話を紹介したいと思います。


コメント