そろそろ夏も本番に近づいてきて、さあ、エアコン買うか!と考えておられる方も多いのではないでしょうか?最近のエアコンには自動お掃除機能が付いているものが多く、お掃除機能付きだから掃除しなくてOKだし楽でいいよね!よし、これを買おう!と思われているかもしれませんがちょっと待ってください!エアコンの自動お掃除機能には落とし穴があるのです。今回はエアコン購入前で検討されている方のために私の体験談も交えながらお掃除機能付きエアコンの実態についてご紹介します。

何でも高機能なものがいいというわけではないということですね。
お掃除機能付きエアコンを掃除しなかったらこんなことに

私が実家を離れて妻と新生活をスタートするときにエアコンを2台買いました。その時は量販店の方にこのエアコンはお掃除機能付きで高機能だからこれにしましょうと勧められるまま何も考えずに購入。はじめの1、2年は快適に使用できていたのですが、3年目になりエアコンからの匂いに違和感が・・・。なんかカビ臭いと思い、エアコンを開けてみるとフィルターとフィン(熱交換器部分)はホコリまみれ、ファンと吹き出し口にはカビがびっしりという状況で開いた口がふさがりませんでした。結局、自分たちではどうすることもできずプロの業者にエアコン掃除を頼んだのですが、2台合わせて3万円以上かかり、かなり手痛い出費となってしまいました。

清掃後はエアコンの効きもよくなり、非常に快適になりました(^▽^)/
フィルターの自動お掃除機能を誤解してはいけない

上記の私の体験談からお察しのことと思いますが、自動お掃除機能が付いているからといって、エアコン内を掃除しなくていいということではありません。自動お掃除機能はあくまでフィルターの掃除をしてくれるだけであって、フィルター以外の熱交換器のフィン、ファン、吹き出し口、ルーバー、ドレンパンなどは掃除してくれないのです。また、自動お掃除機能によって取られたゴミはダストボックスという部分に溜まっていきますが、ここがいっぱいになると自動お掃除機能は働かなくなります。つまり、フィルターのお掃除はしてくれるがダストボックスの掃除はしないといけないので本末転倒な状態なのです。この辺りを知らず、お掃除機能が付いているからといってエアコンの掃除をしないで大丈夫と誤解している人が最近増えているようで、プロの清掃業者の方からも仕事が大変だという話を聞きました。
フィルターお掃除機能のデメリットについて

さて、そんなエアコンのフィルター自動お掃除機能ですが、メリットよりデメリットのほうが目立っているイメージですよね。私も上記のことがあったので自動お掃除機能について調べてみると、思ったよりデメリットとなる項目が多いことに気が付きました。ここでは、エアコンにフィルターお掃除機能が付いている場合のデメリットについてまとめます。

業者さんに清掃依頼してお話聞くまでこの視点の考えはありませんでした
フィルターの掃除は不要にならない
え?フィルターの自動お掃除機能なのに?と思われたかもしれませんが、フィルターの自動お掃除機能が働くのはあくまでお掃除ロボットが稼働する範囲のみです。可動範囲外のゴミまでは取ってくれませんので、その部分のゴミは自分で掃除する必要があります。
ダストボックスにたまったホコリの掃除が必要
フィルターの自動お掃除機能で取られたゴミはダストボックスに溜まっていきます。そして、ダストボックスのゴミが溜まりきった場合は、自動お掃除機能が働かなくなるのです。つまり、フィルターの手入れの代わりにダストボックスの手入れが必要ということになります。はたして、この状態で掃除の手間が減ったと言えるのでしょうか?
フィンにはホコリが溜まりやすい
自動お掃除機能付きのフィルターはお掃除機能無しのフィルターに比べて目が細かくなっています。これにより、フィルターの手前にあるフィンにはホコリが溜まりやすくなるのです。フィンにホコリが溜まった状態だとエアコンの性能が落ちてしまうので、フィンの手入れの頻度は多めにする必要があります。
メンテナンスコストが高くなる
お掃除機の付きのエアコンの掃除をプロの業者に依頼した場合、お掃除機能無しのエアコンに比べて価格が1.5~2倍近く高くなります。この理由は自動お掃除機能付きのエアコンの場合、電装部分や中の構造が複雑で分解、再組立に時間と手間がかかるからです。私も依頼したときは価格見て高!って思っていましたが、作業を間近で見ていると価格の高さに納得しました。

作業の手間に応じた価格ってことですね
エアコンの分解・再組立に時間がかかる
上記でも書きましたが、構造が複雑なため分解、再組立に非常に時間がかかります。また、電装部分も多いため洗浄前の養生にもかなり気を使わなくてはならないようです。通常のエアコンでは1時間~1.5時間ですが、自動お掃除機能付きのエアコンでは2時間~3時間かかります。
カビ発生時は高機能センサーが仇になる
自動お掃除機能付きのエアコンは高機能なものが多く、最近では高機能センサーにより人を感知して、感知した人に向けて風を送るようなものが増えています。エアコン内にカビが発生している場合、カビ交じりの風が送られることになるので、そんな風を人に向けて送る機能はむしろ仇にしかなりません。
自動お掃除機能付きエアコンにもグレードがある

さて、エアコンの自動お掃除機能のデメリットについて説明しましたが、現在のエアコンは進化しつつあり、自動お掃除機能付きと言ってもいくつかグレードがありますのでそれぞれの違いについて紹介します。
下位機種:フィルターのみ掃除してくれるタイプ
現在一般的に一番多く普及しているタイプのお掃除機能付きエアコンで、大体どのメーカでも扱っているのではないかと思います。このタイプのエアコンはフィルターのみのお掃除機能になりますので、その他の部分についてはすべて自分で掃除・お手入れをしていく必要があります。
中位機種:フィルター掃除に熱交換器が抗菌のタイプ
上記のフィルターのお掃除機能に追加して、熱交換器のフィンが抗菌仕様になっているタイプです。熱交換器にホコリが付きにくいようにコーティングが施されているのでカビが発生しにくく、幾分か清潔を保ちやすくなっています。日立、三菱、パナソニック、シャープなどで取り扱いがあるようです。
上位機種:フィルターと熱交換器両方を掃除してくれるタイプ
フィルターに加えて熱交換器のフィンについても自動お掃除機能が付いているタイプです。本来フィルターの掃除機能のみだとゴミが溜まりやすかったフィンについても自動で掃除してくれるためさらに清潔感を保つことができます。東芝、ダイキン、日立等で取り扱いがあるようです。
プロの掃除業者に聞いたエアコン取付時の豆知識

さて、上記の通りいろいろあって私は次回エアコンを買い替えるときはお掃除機能無しのものにしようかな~と考えている今日この頃なのですが、エアコン掃除に来てくれた業者の方が、エアコンを設置する際の豆知識を教えてくださいましたので、皆さんにも共有しようと思います。

思わぬ情報をゲットできる場合もあるので、何事も積極的にコミュニケーション取ることが大事です(´ー`*)ウンウン
業者さんにはほんと感謝!
メンテナンスを考えたエアコン取付位置
どれだけ頑張って自分でメンテナンスをしていたとしてもやはり時間とともにエアコン内部には結露などによってカビが発生してしまいます。その場合はプロの業者に依頼すると思いますが、プロの業者はエアコンをかなり分解して掃除してくれます。その際にエアコンの右側にスペースがあると、電装部品の分解がやりやすく、作業のスピード、精度がかなり上がるということです。つまり、エアコンは壁の真ん中か左よりに設置するといいということですね。エアコン購入後の設置場所に悩まれている方がおられましたら是非参考にしてください。
エアコンの性能を最大限に生かす室外機の設置場所
エアコンの性能について、エアコン本体に目が行きがちですが、実は室外機の設置場所のほうが重要だったりするようです。室外機は片方から空気を吸い込み、反対から熱交換が終了した空気が排出されます。この時、室外機が壁に近く、さらに室外機の日除け用の屋根がある場合、排出した空気が逃げず、を再び吸い込んでしまうことになります。特に夏場は排出した暖かい空気を再び吸い込んでしまうため、エアコンが非常に機器効きにくくなるようです。なので、室外機を設置するときは壁からは離し、室外機の日除け用の屋根がある場合は撤去しましょう。こうすることでエアコンの性能を最大限に活かすことができるということです。
エアコン購入時はメンテナンスコストまで考えよう

さて、今回はエアコンの自動お掃除機能について私の体験談も含めながらご紹介してまいりました。お掃除機能付きのエアコンは一見よさそうに見えますが、現状では性能のわりに価格が高く、メンテナンスコストもかかってしまいます。新規でエアコンを購入する際は、お店の謳い文句に任せて選ぶのではなく、後々のメンテナンスのことまで考慮して、その機能がはたして本当に必要かどうかをよく考え、購入後に後悔がないようにしましょう!
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